今年の後半は500枚以上書いた

もう3末までの原稿がほぼできている
牧野楠葉 2025.12.16
誰でも

おはよう。今日は手短に。

今年9月から書き始めて、3末までの原稿を書いた。本文を読みたい方は、XのDMかメアドにくれたら、PDFで送るよ。

まずは

2025年群像新人賞 『天に咲け、狂いの花』(99枚)

風間 澪(かざま みお)は、場を丸く収める「作業語」と、約束を確定させる「現実語」を使い分け、共同経営者である関根と共にペットショップ〈てのひら〉を営む。店は「保護とビジネスの両立」を掲げながら、実態は不健康な犬を売り、返金を巧妙に先延ばしにする欺瞞的な商法を続けていた。

しかし、返金を求めて訪れた客・青柳の急死をきっかけに、店の闇は少しずつ表に出始める。新聞記者・鷹野の取材が迫り、信頼する友人・Dとの約束が次々に破綻する中、澪は自身の言葉が現実を曖昧にし、人を傷つけてきたことに気付き始める。

やがて警察の手が入り、澪は関根や従業員の山崎と共に逮捕される。裁判で有罪判決を受け、彼らの物語は法的には終結する。しかし、澪と事件を追った鷹野の間には、言葉と現実、責任と距離をめぐる静かな対話が残された。物語は、決して癒えることのない傷跡と、開いたままの問いを抱えて閉じる。

2025年太宰治賞 『釘の幾何学』(64枚)

元刑事の男は、記憶の中で愛する妻と娘を惨殺したという罪に苛まれ、罰を求めて彷徨う。しかし、その家族は全て幻想であり、現実には彼が自らの心の傷から逃れるために築いた虚構だった。

本当の罪は、忘れようとする現実の家族への加害と、狂気に巻き込んで死に至らしめた妹への無力さにある。

閉鎖病棟で、管理された「板への釘打ち」という偽りの罰に抗い、自らの頭蓋骨へと鉄釘を向ける時、彼はついに自らに下すことのできる「絶対の痛み」へと到達する。

あとは、2026年1月の『創元SF短編賞』、3末の『新潮新人賞(11歳双子のシリアルキラーの話)』、『すばる文学賞(知的障害、統合失調症の女性ダンサーの話)』、『文藝賞(昔パパラッチで干された老女優の話)』の原稿はそれぞれできている。文藝賞のやつはもう少し直すけど、それ以外だったら送れるよ。

じゃあ、仕事に戻る。今日も無理せずやるよ。

また。

牧野楠葉

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